英文契約書① ~学習方針~
業務上英文契約を扱う機会があり、習得のため学習中。学習方針とその内容をまとめる。また、主に下記の3冊を中心に学習に、辞書代わりに長谷川先生の書籍等を利用
(参考図書)
寺村淳「はじめての英文契約書の読み方」アルク 2016
山本孝夫「英文契約書の読み方」日経文庫 2006
山本孝夫「英文契約書の書き方(第2版)」日経文庫 2006
1 英文契約書について
(1)日本語でも日常の言葉と契約書で使われる言葉や文体が違うように、英文契約書も特有の文体や言葉使いがある。
(2)英文契約書の構成
英文契約書は、前文→本体→末尾(→別紙)から構成され、本体は、総論→取引条件→一般条項から構成される。
前文、末尾は契約書によって大きく変わることはなく(※)、本体部分が契約毎に異なる。
本体のうち、取引条件は、個々の契約毎に内容が異なるものの契約類型毎におとしてはならないポイントがある。
本体のうち、一般条項は、大枠は定型的だか、交渉や力関係によって内容が個別に調整される。
2 学習のポイント
上記の特徴から英文契約書のスキルを上げるためには以下の四点に注意して学習を進めていくことが肝要と考える。なお、前提として英米法や国際ルール(CISGやUCC等)の理解も必要だろうが、きちんと読めることを第一の目標とするため学習のスコープから一旦外している。
【ポイント】
①構文に慣れる
―助詞、助動詞に着目し、SVをきちんと押さえる。
―関係詞を押さえる
②リーガルジャーゴン、慣用表現を覚える。
③一般条項の典型例を覚え、かつ修正ポイント(交渉になりがちな箇所)を有利不利の観点から押さえる
④業務でよく使う契約に盛り込まれるべき内容とその記載についてポイントを押さえる。
以上をまとめると下記の図になる。
問題解決思考①-思考の体系-
問題解決のための論理的思考力は、他の能力をつけるためのOSな例えられることも多く、実務家のスキルの根幹ともいえる。
そこでかかるスキルを効果的に習得し磨きあげるため、まず、論理的思考について体系と基本的知識をまとめることとした。基本的な知識については別記事にて整理することとし、本記事では体系的な整理をまとめる。
なお、学習にあたっては下記の書籍を中心に利用している。
(参考図書)
インプット:渡辺健介「世界一やさしい問題解決の授業」ダイヤモンド2007、山崎康司「入門 考える力・書く力」ダイヤモンド 2011、週刊ダイヤモンド 2017年 8/5 号、清水久三子「プロの課題設定力」東洋経済新報社 2009、木村尚義「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング」あさ出版 2011
アウトプット:東大ケーススタディ研究会「東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 」東洋経済新報社 2010、大石哲之「過去問で鍛える地頭力」東洋経済新報社 2009
体系的にまとめたものが下記の図となる。
上記の図から「仮説」を立てる部分にフォーカスし、整理をしたのが、下記の図である。
NLPプラクティショナーコース(1,2日目)~後半~
2 コミュニケーション
⑴ コミュニケーションの目的
・コミュニケーションは相手のためにあり、相手の反応に意味がある。
・効果的なコミュニケーションをとるために、
-ゴール・意図を明確にする
-行動の柔軟性(固執しない、相手に合わせる)
⑵ ラポール
・ラポール(Rapport)とは、相手とのつながりや信頼、調和や協力関係が生まれる過程(プロセス)で発生する状態(ステイト)。ラポールが形成させると相互のコミュニケーションは良好かつスムースにとることができるようになる。
・ラポールを形成するための技術として代表的なものを下記表のように整理できる。但し、相手の反応は、自分が提示した情報に対するものであるため、前提として自分自身が整った状態であることが大前提。上記の技術がどんなに上達しても、コミュニケーションは相手のためのものであり、相手のためには自分が満たされていなければラポールが形成されないことを肝に銘じなければならない。
(表)
言語(AD) |
バックトラッキング |
相手の言葉を繰り返す。 ポイントは事実・感情・要約。 |
|
非言語 |
V(視覚) |
動作・身振りを鏡のようにまねる。 |
|
A(聴覚) |
ペーシング |
相手の話し方に合わせる。 ・話すスピードだけでなく、声の調子やボリュームも大切 |
|
K(体感覚) |
うなずき |
|
|
相槌 |
|
メラピアンの法則からも、ラポール形成にはミラーリングとペーシングが重要であることがうかがわれる。セミナーでも実際に一番違和感を覚えたのはペースが合わないとき、全然異なるペースでバックトラッキングをされるとマイナスにさえなりかねない。
※ペーシングが実は一番大事であろうと感じた。実際、MTG等でペースが遅い相手に対して頭の回転の差のように感じてしまい不快に感じたことも少なくない気がする。
また、ミラーリングは相手の姿勢も気にしなければならない。相手の意見を聞いている姿勢を示すため前のめりになることがあるがそれは却って混乱させることがあるので、あくまでの相手の状況に合わせることが重要。
ミラーリング・ペーシングがうまくいくとリーディングができるしリーディングができるかがラポール形成に向かっているかを図る指標にもなる。
※2 ミッション(目的)、アウトカム(目標)、モチベーションについて
・ミッションは使命であり、自分が何のために生きるかという価値観につながるもので上位に属する概念である。
・アウトカムは、ミッションに基づき具体的にありたいゴールである。
・モチベーションは、アウトカムに向けて具体的に行動することを支える情熱であり、これが適切に機能しているかで、当該アウトカムが本人のミッションに即したものかを図る指標となる。
そしてモチベーションが正しく機能しているかは以下のような観点で判断する。
【正しいモチベーション】…モチベーションが自分の中のものに基づく
・主体的である
・自己承認 …これがとても大事&これが苦手な人にはNLPのスキルが効果的
・貢献につながる
【正しくないモチベーション】…モチベーションの根拠を外に求めている
・他者承認
・外部報酬
※3 メラピアンの法則
話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は以下の割合である。
3 自分を整える
⑴ 自らが整った状態にある必要性
・前述したようにコミュニケーションは自分が出す情報に対する相手の反応。自分の状態がよければよいものにつながるが逆もまた然り。NLPコミュニケーションではまず自分の状態が整うことが何よりも大事。
・相手のために自分を愛する。自分を愛せない人は他人を愛せない。
・自らを整えるための様々な手段が下記。
⑵ アソシエイト(実体験)とディソシエイト(分離体験)
・アソシエイト:物事を主観的に見ている状態
→気持ちを上向かせるときやスキルの習得に有効。
例)テンションを上げたいときに過去の成功体験を思い出す。
練習の際にうまくいった時の動き等をイメージしトレースする。
・ディソシエイト:物事を客観的に見ている状態
→冷静になりたいときや過去からのFBを得たいときに有効。
例)苦手な人な会った、嫌なことを言われた等で気分が後ろ向きになったとき、その情景を自分と切り離して見て遠くへ追いやると気持ちが軽くなる
⑶ アンカリング
・アンカリングとは自分の中に自分を変えるためのスイッチをつくること。特定の状態をつくると、スイッチが入り、自分を望む状態に導くようにする。トリガーとなる行為に自分の精神状態と結びつける意味づけをして自分の望む状態にするプログラムを作るもの。スポーツ選手のルーティーンもこの一種。
・自分で作ったアンカリング
-セミナー→左の人差し指の付け根を触る:心地よい、リラックス
ポール・マッケンナのマインドプログラミング
→左手の中指と親指を合わせる:成功体験を思い出しやる気を出す
⑷ エイトフレーム・アウトカム
①あなたのゴールは何ですか?
②ゴールが手に入ったらどのように分かりますか?何が見え、何が聞こえ、どのような感じがするか、ゴールの証明となるものをあげてください。
③ゴールはいつ、どこで、誰と創りますか?
④ゴールを手に入れたらあなたの人間関係や周りの環境はどのように変化しますか?
⑤ゴール達成のために、あなたが既に持っているリソースは?
⑥現在成果を手に入れるのを止めているものは何ですか?
⑦ゴールを手に入れることは、あなたにとってどのような意味がありますか?
⑧まず何から始めますか?具体的な行動プランは?
NLPプラクティショナーコース(1,2日目)~前半~
【目次】
1 NLPとは
⑴ NLP
⑵ 代表システム/表象システム
⑶ アイ・アクセシング・キュー
2 コミュニケーション
⑴ コミュニケーションの目的
⑵ ラポール
3 自分を整える
⑴ 自らが整った状態にある必要性
⑵ アソシエイト、ディソシエイト
⑶ アンカリング
⑷ エイトフレーム・アウトカム
1 NLPとは
⑴ NLP
・Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)の略で脳と心の取扱説明書。
・情報 → プログラム → 反応 という流れで、同じ事実に対してもプログラムが違えば反応が違う。その反応に問題があればプログラムを変えることができる。
・プログラム=世界観であり、これを分解するとプログラムは下記で構成される。
知覚(V・A・K)→ 表象(サブモダリティ) → 意味付け(アンカー)
⑵ 代表システム/表象システム
情報から反応にかけて、知覚を五感で行い五感を通じて得た情報を処理して反応する(表象させる)のが表象システムである。人はそれぞれ得意な感覚を持っており、これをNLPでは「優位表象システム」と呼ぶ。
感覚は、V(視覚)、A(聴覚)、K(体感覚)の3つに大別され、優位表象システム毎の特徴が下記である。
◆Vタイプ
「見えるもの」「色」「形」について話す
想像をするときに「映像」や「画像」が見え、それを説明するかのように話す
人と話すときは「相手の全身が見える距離」が落ち着く
比較的早口で、話が飛ぶ人が多い
◆Aタイプ
「聞こえたもの」「音」について話す
音や言葉の響き、正確さに敏感
物事の手順にそって理解し、論理的に語る傾向がある
◆Kタイプ
「感じたもの」「気持ち」について話す
経験による感覚を重要視する
体に触れるもの、味わい、香りに敏感
比較的ゆっくり話す人が多い。
※デジタル聴覚(AD):VAKは非言語重視に対しADは言語の部分。意味の把握や業務で誤解を避けるといった面では大変重要だが、過剰に出ると冷たい人・人間味のない人となりやすいため要注意。「情」に対し「理」
※自分は視覚優位かと思っていたが、案外体感覚も強いかもしれない(講師曰く、話すペースや講師から見て右下を見て考えているときが多いとのこと)
⑶ アイ・アクセシング・キュー
人は五感を使いながら活動しており、五感を使う以上反応が生じる。目の反応からその人が質問に対し、今どの感覚を利用しているのかを把握することができる。
※1 人は外界を五感を通じて認識する際、視覚、聴覚、体感覚などで感じた様々な構成要素を組み合わして記憶しています。これらの構成要素のことを、NLPではサブモダリティー(従属要素)といいます。
視覚のサブモダリティー...色、形、明るさ、彩度、動き、距離、位置
聴覚のサブモダリティー...音の大きさ、音程、音のスピード、リズム、音の聞こえる位置
感覚のサブモダリティー...温度、湿度、感触、重さ、圧力
何か楽しかった記憶を思い出してみてください。音や映像、明るさ、温かさなどのサブモダリティーが浮かんできたのではないでしょうか。私たちの記憶はサブモダリティとセットになって記憶されています。このサブモダリティを変化させることで、過去の記憶の印象を変化させ、過去の記憶から受ける影響を変えることができます。
成長のためのNLP
法曹実務家としての成長のために、自らを常に良い状態におけるようにする、人間を知り理解しより良いコミュニケーションをとれるようになることを目的にNLPを学習しております。
NLPの体系をまとめてみると下記のような整理になりました。
個々の内容については、プラクティショナーコースの備忘録にて記載していきます。
WHAT | WHY | HOW | ||
大項目 | 小項目 | 使用フレームワーク | ||
NLPとは …脳と体の取扱説明書 |
素晴らしい人生 (エクセレントライフ)を送る |
目標の達成 | 自分を知る | ニューロ・ロジカル・レベル |
目標を見つけ計画する | 8フレームアウトカム | |||
実現のためのスキルをつける | モデリング | |||
セルフ・マネジメント | 悩みから抜け出す | リフレーミング | ||
ディソシエイトとアソシエイト | ||||
モチベーションを上げる | タイムライン | |||
行動や感情をコントロールする | アンカリング | |||
サブモダリティ | ||||
スウィッシュ | ||||
コミュニケーション | 相手を理解する | 代表システム | ||
アイ・アクセシング・キュー | ||||
カリブレーション | ||||
ポジション・チェンジ | ||||
心を開く | ラポール | |||
うまく関わる | メタモデル | |||
リフレーミング |
司法試験に合格する勉強法
弁護士を含め、法律実務家になるには、まず司法試験に合格する必要があり、司法試験で要求された内容は今も実務で要求され続けているように感じます。そこで、本記事では原点である司法試験に関して整理してみました。
第1 司法試験ってどんな試験?
1 司法試験法からの分析
⑴ 試験目的
司法試験法1条1個は試験目的について以下であることを明示しております
・法曹を目指す者として必要な能力を備えているかを判定する試験
☛合格するためには、
⑵ 司法試験が求める能力(法曹を目指す者として必要な能力)
司法
・ 短答式:専門的な法律知識(憲民刑)及び法的な推論の能力
・論文式:専門的な学識(基本7法+選択)及び法的な分析・構成・
・採点方針:知識を有するかの判定に偏らず、理解力、思考力、
これらをまとめますとのが下記の図のようになります。
2 試験問題の分析
【前提:司法試験問題とは司法試験法第3条を具体化したものである】
そうしますと、試験問題は司法試験法3条から以下のように整理されます。
⑴ 短答式試験:法的な基礎知識とそれを前提として推論の能力を問う
☛設問の意図はたったの2つ
①この条文・判例・論点を知っているよね?
②こうした前提に立てばこのようになると推論できるよね?
⑵ 論文式:法的な学識とそれを前提とした論理力を問う
☛設問の意図はたったの2つ(細かく分けると5つ)
①設問の事案が~~
…「基礎的法律知識」と「論点抽出能力/争点整理能力」あるよね?
②本件を法的三段論法に則って処理できるよね?
…「事案分析能力」「構成力」「論述力/論理的表現力」あるよね?
☛司法試験問題は
「
という試験官からのメッセージです。
第2 合格するためにはどうすればいいの?
1 自分と合格ラインの距離を知る
⑴ 点数的な距離を知る(短答75%,論文50%がとれるかが一応の
①通知された結果を踏まえ、
②複数回落ちている場合は比較をし、傾向を見定める
⑵ 能力的な距離を知る
①短答式
・知識で間違えた問題が多いのか、
②論文式
・出題の趣旨の「~~を問う問題である」の「~~」
・論点は押えていたが、うまく論じられなかった(
規範と該当事実がずれた、あてはめで事実評価ができなかった等)のか?
③上記①②より必要なのが「学識」か「論理力」
★ 「Ⅰ 学識」は科目毎に個別(科目毎の学習で身に着けるしかない)
「Ⅱ 論理力」は全科目に共通(他の科目の学習からも習得できる)
⑶ ⑴⑵を踏まえ、試験までの各科目の学習量の比重を決定する。
2 効率的に能力を獲得する 【Point:時間は有限、枝葉に拘らず「幹を太くする」
⑴「Ⅰ学識」の獲得
①薄い基本書(1科目1冊に留める):
②判例集(百選で十分):
③司法試験過去問(予備試験、旧試験も可)+出題の趣旨
④論点表:論点の法体系上の位置を意識して目を通す。
※「採点方針:知識を有するかの判定に偏らず」
⑵「Ⅱ論理力」の獲得
①判例集(百選で十分) :規範と事案の概要における個々の事実の対応関係・
②司法試験過去問(予備試験、旧試験も可)+出題の趣旨+
※論文式過去問は、
3 その他
実力があっても本番で発揮できなければ意味がありません。下記の点も心掛けて訓練しましょう。
①体力勝負・健康維持
②本番慣れ(模試は、
③書く速度を上げる